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stairwaytotheg:2019-08-08

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012 静物/キューピー

完成
最も黒い部分に鉛筆が出せる最も黒い色を乗せられたため、中間明度部分の発色が良くなって、画面全体に透明感のある色味が出てきた。
しっかり色を乗せられれば、白から黒まで使えるトーンに幅が出るので、表現に使える色数も増えてくるし、画面の印象がクリアになって良いことづくめ。

前回の静物デッサンでも気になったけど、目が小さいディテイルに捕まりがちな点に注意する。

キューピーの胴体部分、色塗りが「作業」になってる。全体同じ方向の塗りタッチが、胴体全体に亘って続いているのがよろしくない。似た色の中にも違いはある。たとえばお腹と背中は全く違う方向を向いた面。同じ色・同じ角度のタッチが最適であるはずがない。紙ではなく、モチーフの表面を鉛筆でなぞるように、表面を水がしたたり流れるように、描く。画面の上なら平面なので水はまっすぐ同じ方向に流れるだろうけど、キユーピー人形の表面は複雑な形をして、多様な質感を持っている。水がまっすぐ垂れるはずがない。自分がその水になった気持ちでモチーフの上をなぞるようなイメージで、画面の中に描く。

また別の例えをしてみる。キユーピーが毛むくじゃらだったとする。そこに風を当てたら毛がどうたなびくか、とか想像してみる。流れる風は胴体の左右にわかれて、それぞれ背中と胸との毛をゆらす。または首の周りでちいさく渦を巻く。細い腕先や足先の周りは細かく揺れる。そんな想像をすると、モチーフのそれぞれの部分の量感や、その周囲に存在する空間の大きさ・形・つながりを想像できるかもしれない。

途中経過
概念的な“モノ”の輪郭をキメてからその内側を塗りつぶす、通称「塗り絵」が発生。デッサンの趣旨である「観察」が後回しになることと、一度キメた線を直しにくくなることから、もっともやっちゃいけないデッサンの行為のひとつ。概念的なモノの中だけでなく、モノとモノとか作る関係性や、その間にできる空間などの「言葉では単純に表現できないもの」や「目に見えない空気のようなもの」を探る観察を大切にする。

モチーフ
実際に描いたモチーフ

stairwaytotheg/2019-08-08.txt · 最終更新: 2019/08/20 14:57 by paya