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stairwaytotheg:2019-07-27

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008 初 静物モチーフ

初めての生物モチーフ。予備校でどのような導入があったのかは不明。自分の経験からすると、なんの説明もないのが一般的と思われる。なにもいわれずさあ描けと。やっているうちに、上級者の振る舞いを観察しているうちに、講評会の先生のコメントを聞くうちに、なんとなく見えてくるものがあって覚えていったのだと思う。

初めての静物なのでまぁこんなものだろう、という印象。改善点をいえば、まず構図がまずい。石膏デッサン以上に、静物デッサンは構図が命。どこを切っても「おいしい」完璧な石膏像にくらべ、自分で料理しないとまともに食えない静物。自分なりの旨味をみつけて、どこにフォーカスしてゆくか、構図によって大半が決まってしまう。構図が表現者と観察者とのおおきなコミュニケーションになってくる。このことを意識せずに目の前の「モノ」を漫然と描いししまうと、無味無臭のまま終わってしまう。

たとえば、このサンプルではバケツの左側に掛けられた水玉柄の布にフォーカスしてみた。右側の水風船は潔くカット。視線をがばっと左に向け、バケツも右半分に逃し、バケツ左面と水玉生地との間に形成されたトンネルを中心の置く。水玉生地の白さに注意を置くとともに、スイカの重さとのコントラストをもって表現し、トンネルの抜け方向と併せて、右手前から左方向への流れを描いた。

同じもの同士の違いを探り、違うもの同士の共通点を見い出せ

どんなモチーフでも共通に言える観察の極意のひとつとして、「共通のもの同士の違いを見つける」⇔「別々のモノ同士の共通点を見つける」この2つの視点を振り子のように行ったり来たりしながら循環的に観察をする、というものがあると考える。

単一のバケツと思っていても、場所によって光り方が違う。一枚の布の中でも場所や曲がり具合、影や光、柄など、色んな表情がある。その一方で本来別々のもの同士である、布と机(同じ平面)、スイカと布(両者に囲まれた暗い空間)、バケツと布(バケツによって支えられた立ち上がりと、形成された空間の抜け)、それぞれの中に相関関係が存在し、その結果 共通要素が生まれる。なぜそうなっているのかを視覚から分析して考察し観察し、洗練して表現へ落とし込む。この作業の連鎖がデッサンそのものだと思う。

stairwaytotheg/2019-07-27.txt · 最終更新: 2019/07/30 14:14 by paya